フラッシュメモリーで静かなPortable

その2

 以上の工程を終え、コネクタ類を接続し、コンパクトフラッシュカードを挿入して、HDDベイに収めると図4のようになる。

 当初、固定をどのようにしようかと悩んでいたのであるが、Portableのカバーによってボード自体が押さえつけられており、多少の振動では、ずれないことがわかったため、特に固定しないこととした。

図4内蔵したフラッシュメモリーカードリーダー
 動作確認とフォーマットのため、ZIPドライブにバックアップしておいたシステムから立ち上げ、SilverLiningを起動すると、コンパクトフラッシュが確かに認識されることがわかった。続いて、フォーマットを行い、バックアップしたシステムをコピーしたところ、コンパクトフラッシュからの起動を確認することができた(図6)。

図5フラッシュメモリーから起動したPortable
 フラッシュメモリーの読み書きの速度はHDDより遅いため、起動時間に要する時間はやや長くなったようである。しかし、モーターノイズもアクセス時の音もないので、まったくの無音で動作するPortableにすることができた。ちなみに、今回使用したメモリーカードは48MBである、純正HDDより8MBの容量アップにもなった。
 このように、簡単にフラッシュカードリーダーを内蔵する改造を行っただけであるが、なかなか快適なマシンを作ることができたと思う。おまけにこの改造に要した時間は約2時間である。方針が定まっていれば、もっと短い時間でできたであろう。純正HDDが故障した場合、デスクトップあるいはノート用のHDDと交換する以外にこのような方法もひと候補となると思われる。ただ、問題がいくつかある。その一つはフラッシュカードメモリーの寿命である。最初からフラッシュメモリーとDRAMの併用を考慮しているMessagePadやH/PCとはシステムがまったく異なるため、当然フラッシュメモリーの書換が頻繁に行われるであろう。本来、寿命が短いと言われているフラッシュメモリーであるので、引き続き動作確認をしていきたいと思う。

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